てるみくらぶの倒産が話題になっていますね。
旅行好きとしては、自分がてるみくらぶでのツアー中に会社が倒産したらどうしていただろう…と色々想像してしまいました。
で、ふと思い出したのですが、私はかなりうっかりが多くて、旅先でも色々やらかしているんですね。
ひょっとしたら人の役に立つかも・・・と思い、恥を偲んで旅の失敗をブログで公開していこうと思い付きました。
というわけで旅の失敗第一弾。
2011年に香港に行った時のこと。
香港では旧正月にビクトリア湾で花火が上がります。
夫がこれを見に行こうと言い出し、せっかくならホテルの部屋から見ようと、ビクトリア湾に面したインターコンチネンタル香港のまさに花火側の部屋を予約して旅行した時のこと。
香港駐在妻の友人から教えてもらったお店で上海蟹を食べたりミシュランで星を獲得したレストランをまわったり、マッサージを受けたりして香港を満喫し、最後の夜にはビクトリア湾に広がる花火を楽しみました。
次の日チェックアウトを済ませたあと、電車で空港へ。
夫と、今回の旅行は満足度が高かったねなんて話しながら空港へ向かう途中にふと気付きました。
ホテルの部屋のセキュリティボックスに財布を忘れてきたことを…。
私は普段、旅先では旅行用の財布に現地の通貨とクレジットカード1枚を入れて利用し、普段日本で使っているお財布には持ってきている日本円を入れてそのまま金庫に保管、現金が必要になれば都度出して両替するようにしているのです。
ホテルに戻れば飛行機には間に合わない。
かと言ってこのまま帰るわけにもいかない!
とりあえず空港に行きチェックインした後、慌ててホテルに電話し財布を忘れたことを伝えると、掃除のスタッフにまず確認をしないと~とか、物なら国際便で送り返すのだけどお金はどうなるかわからないからこれも確認しないと・・・ととにかくはっきりしない返事が。
私は英語が上手ではないので夫にかけてもらったのですが、電話に出た方があまり英語が上手ではなかったそうで、飛行機の時間が迫っていることもあり夫が「まともに英語を話せるスタッフと替われ!!!」と怒ってしまい大変でした。
でも、こちらとしてはフライトの時刻がジリジリと迫っており、ホテルの人に送ってもらう確約だけでも欲しいところで・・・。
結局、搭乗時間まで何度も電話を掛け直し交渉したのですが、現金を送ると税金が発生するかもしれないので、上に相談しないと…という感じで結局はっきりした回答はもらえず。
クレジットカートも保険証もポイントカードも免許証もない状態で、日本に帰ってからどうやって生活すればいいんだろう・・・と途方にくれつつも、搭乗口にいるANAのスタッフに相談。
日本語ができるグランドスタッフが若手の中国人の方1人しかおらず、そのスタッフに相談したのですが、「ANAではなんともできません」との答え。
そりゃそうですよね・・・。
でも、預け入れの荷物として次の便で何とかならないかとか無理な提案をしていると、その方の上司が「何!どうしたの?」と広東語で話しかけてきました。
搭乗が始まっているのに、いつまでも乗り込もうとしない私達が気になったようでした。
私は広東語は本当に簡単なものしかわからないので、若手スタッフの方が通訳と言う形で現状を伝えると、
「わかった!手荷物として後の便で送るから!」と即答。
「ホテルはインターコンチネンタルね。ホテルとは私が交渉するから、私に財布の件は任せますって一筆書いて。あと、日本でどうやって受け取るかは、この便が日本に到着するまでに決めて、日本で飛行機を降りた後スタッフが案内するように手配しておきます」
との答え。
もう私、号泣です。
この時ほどANAを使い続けてきてよかったと思った時はありませんでした。
広東語で何度もありがとうと伝え、搭乗。
私達が最後の搭乗客だったので慌てて機内に乗り込みました。
機内の時間を過ごし無事成田空港へ到着すると降り口には私の名前が書かれたプレートを持ったグランドスタッフの方が待機していました。
すぐに名乗るとこちらへどうぞと手荷物預かり所の隅にあるカウンターに案内され、すでに財布をホテルから受け取り、日本へ送る手配はついていることを案内され、明日成田空港に届きすぐに宅急便で自宅に送るので自宅の住所を書いて欲しいとのことでした。
「宅急便は着払いとなりますがよろしいでしょうか・・・」
と申し訳なさそうに言われましたが、こちらとしてはそれだけで済んでありがたいやら申し訳ないやら・・・。
グランドスタッフの方に、くれぐれも香港のグランドスタッフによろしく伝えてほしいと念を押して空港を後にしました。
そして翌々日にはクロネコヤマトの着払い宅急便で財布が到着。
感動の再会でした。
大学生の時、仕事がらみで行った返還前の初香港。
それから何十回と訪れましたが、こんなにも良くしてもらったのは正直初めてでした。
未だにこの時のことを思い出すと胸が熱くなります。
こんな思いをしたのに性懲りもなくまた財布を忘れANAのお世話になったのは、また今度書こうと思います…。